シマノ新型デュラエースDi2・アルテグラDi2発表!

遂にShimano(シマノ)のロードバイクコンポーネント、DURA-ACE Di2(デュラエースDi2)とULTEGRA Di2(アルテグラDi2)がモデルチェンジを果たしました!

プロチームにも供給され、世界のトップで活躍するDURA-ACEと、ハイエンド譲りの高性能をよりリーズナブルに提供するULTEGRA。

先日の展示会で実物を見て・触ってきましたので、今回の記事ではその特徴や気になる部分をレポートしていきます!

 

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リア12段変速やセミワイヤレスシフトなどのスペックは様々な情報サイトで既にまとめられていますので、実物を見て・触って感じたことを中心にレポートしたいと思います。

◆STIレバー形状

前作と比較してレバーの「頭」に当たる部分が少し長くなり、かつ内側に傾いています。シフトスイッチの形状や位置にも変更が加えられ、さらに指が届きやすく、かつ押し間違いが少なくなる設計になりました。

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ハンドルのトップ部分に前腕を預けるようなエアロポジションがレースで禁止となった現在、より前面投影面積の少ないポジションが取りやすいようレバーを内側に傾けたセッティングが一般的となりつつあります。

ただ単にレバーを内側に向けるとブレーキや変速の操作性が犠牲になりますが、レバー側の設計変更でその問題の解決を図ったと言えます。

 

また前作までの油圧ディスク用STIレバーは、リーチアジャストを使用した状態で下の写真のように「頭」を握り込むとブレーキレバーがカタカタと動いてしまいました(特にダンシング時には顕著でした)。

 

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今作では初代油圧電動STIのST-R785と同様に頭部分の前側にもカバーがあるため、そういった問題も解消しています。

 

ちなみにデュラエースとアルテグラのレバー形状はほとんど同じですが、ブラケットカバーに刻まれた模様には若干の差があります(手前がデュラ、奥がアルテ)。

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なめらかな形状のデュラエースと比べ、アルテグラの方はGRXシリーズに似た、前後方向のグリップ力も意識した形状に見えますね。

 

◆ディレイラーの設計変更

今回のモデルチェンジでは、ジャンクションAやワイヤレスユニットの機能をリアディレイラーに集約した構造になりました。充電もリアディレイラーから行います。

輪行や輸送などの際の誤動作防止も、リアディレイラーのケーブルを抜いてしまえば全ての機能が止まるので簡単ですね。

 

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ローギア34Tに対応させるため、従来で言えばロングケージ相当となる仕様のみとなります。

プーリーは従来と同様上下11Tで、ビッグプーリー化は見送られています。

 

◆ブレーキの変更点

デュラエースのディスクブレーキキャリパーはワンピース構造で劇的に軽くなっています。

使用パッドやホースなどは継続品ですが、レバーとキャリパーのテコ比に変更が入ったことで更にコントロール性が上がっているようです。

 

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極太のタイヤを装備するMTBならいざ知らず、ロードバイクのようにタイヤの細い自転車では絶対的な制動力を上げすぎてもあまり意味はありません。これまでよりも更にロードバイクに特化した性能となっていますね。

また、パッドとディスクローターの隙間も10%拡大して音鳴りが低減されているようです。

ロードバイク用の油圧ディスクブレーキも三世代目に入り、いよいよ熟してきた感じがあります。

 

◆ギアのあれこれ

リアのスプロケットの組み合わせは11-30Tと11-34Tの2種類に絞られました(今後11-28Tなどの組み合わせも追加される可能性があります)。

いずれも11速の時代から存在する組み合わせですが、それぞれトップ側のギアがクロスレシオになっており中高速域での使い勝手が増しています。

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11-30Tは11-12-13-14-15-16-17-19-21-24-27-30

11-34Tは11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34

どちらも11速の11-30Tに中速域で使う16Tか激坂で心強い34Tを足した構成になっています。

ギアが1枚増えた分の重量増を最小限に抑えるべく、必要のない部分は徹底的に肉抜きされています。また、新型の12速スプロケットは従来の11速HGフリーボディに取り付け可能です。

「新しいコンポーネントを使いたいけど、ホイールまで買い替えはちょっとなぁ・・・」と思っていた方には朗報ですね!

 

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これがデュラエースホイール(WH-R9270)に装備されたアルミ製12速専用フリー。スプラインの刻みが細かくなっており、従来のスプロケットは取り付け不可です。

シマノのロードホイールにアルミ製フリーが採用されたのはWH-7801以来でしょうか?当時はスプラインを深くすることで食い込みを防止していましたが、今回は深さをそのままに溝の数を増やすことで軽量化と耐久性を両立しています。

 

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こちらはアルテグラホイール(WH-R8170)のスチール製フリー。従来の11速用と共通で、従来のHGスプロケットが取り付け可能です。

チェーンリングは50/34T、52/36T、54/40Tの3種類(アルテグラは50/34Tと52/36Tの2種類)。ロードレーサーに長く親しまれた53/39Tやタイムトライアル用の54(55)/42T、シクロクロス向けの46/36Tはラインナップされませんでした。

ギアは大きい方が駆動効率がわずかながら良くなります。ロー30Tや34Tのカセットを使用することで、従来よりも大きいフロントギアを選択できるようになりますね。

FC-R9200、FC-R9200-P、FC-R8100にはクランク長160㎜がラインナップされているのが地味な注目ポイントかもしれません。

最近トライアスロンではショートクランクが流行していますし、もちろん小柄な方にも嬉しいオプションだと思います。

また、デュラエースに加えてアルテグラにもパワーメーター付きクランクがラインナップされるようです。

デュラエースグレードより価格は抑えられつつ機能はほぼ同等で、パワーメーターをより身近にしてくれる製品ですね。

 

新型デュラエースに関しては完成車に付属する形で間もなく供給が始まり、来年にはパーツ単位での流通もスタート予定。

アルテグラも同様ですが、デュラエースよりも流通開始はだいぶ遅れそうです。

デュラエース、アルテグラ搭載バイクについては、共にトレックのカスタムオーダープログラム、プロジェクトワンで既にオーダーが可能になっています。

 

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12速化、セミワイヤレス化など様々なトピックのある新型コンポーネント。

ご興味のある方は是非スタッフまでご相談ください!

 

記事担当:

BEX ISOYA 成城 スタッフ(テックマネージャー)

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